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10/20(火)「それは困ったなぁ」という返し

昨晩の兄からの電話
「(母は)お茶碗一杯のご飯を食べるのに、二時間かかってるし、なんか臭いけど、トイレに行けへん。もうあかんわ」と兄も困っているのだ。

そんな時は、「大丈夫だ」と声掛けをすること。
きっと尿パッドの交換で、手順が分からなくなって、トイレに行きたくないだけだから、
「大丈夫。落ち着いたらできる」と声をかける。
混乱しているのだから、その混乱を紐解こう。
「とりあえず尿パッドを換えて、紙パンツはいてみよう」と根気よく声をかけるのだ。
ご飯だって、食べれない時は有る。
一日くらい食欲のないときは有る。

そんな時でも何とか混乱を解いて、大丈夫だと安心させたら、けっこう寝てくれている。

大体、兄は、母が混乱している時には、決まって
「ああしろ、こうしろ」と命令(またはアドバイス?)をするか、
自分がやってしまうのだ。

そうするより、混乱しているときとかは、母が言った言葉を繰り返してみる方がうまくいくと思う。

母「ここに有った封筒なくなった。誰か盗ったんや」
私「えっ?封筒、無くなったん?誰かが盗ったん?エラい事やな。 誰かが盗ったってそれ本当?」
母「知らんけど」…なんやねん!
私「封筒は無くなったけど、盗られた訳ではないってことやなあ。
無くなったら、それは嫌やなあ。捨てたん?」
母「捨ててない」
私「そうやなあ。お母ちゃんって物を取っておくタイプやもんな。
 ゴチャゴチャと。簡単に捨てへんもんなぁ。
 ということは、どこかに仕舞い込んでるんとちがうかなぁ。
 そんな気がするけど、どうやろう?」
母「押し入れの隅、探してみるわ」
  ーこれは、よく有るやりとりだ。

それと、「それは、こまったなぁ」という返しも大事だと思う。
しっかりした人って(兄もそうだ)自分で解決しようとするのだ。
確かにその方が、母がするより早い。
だけど、本人に考えさせるほうが良いと思う。

母「◯◯(兄)が帰ってこない。どうしよう。あんた知らんか?」と電話。
私「えー!(びっくりしたように言う)兄ちゃん、帰ってないの?
私は聞いてないけど。今、9時か。心配やなあ。そりゃあ、心配やなあ。仕事かなあ?飲みに行ったんかなあ?」
母「仕事」
私「残業か。仕方ないけど困ったなぁ、どうする?迎えに行く?」
母「行けへん」…そりゃあ、そうでしょう。
私「どうしよう?困ったなあ。どうしたらいいやろう?」
  …不自然でない程度に根気よく繰り返す
母「もうちょっと、待ってみるわ」…母、ナイス!
私「ああ、それがいいわ。私もそれが良いと思う。
 そのうち帰って来るって。玄関の電気どうする?」
母「つけとくわ」
私「うん、それがいいと思うわ。それでお布団敷いた?」
母「これから敷く。横になって待つわ」
私「あ、そうか。その方がいいなあ。じゃあ風邪引かんように」
 ー終話
たぶん、仕切ったらダメなのだろう。
陰の仕切りかもしれないが、本人が考えるという場面がいるのだと思う。
そして、「どうする?」と聞いたり
「こまったなぁ」と考えている振りをして、相手にも考えさせる。
このパターンを使うようになって私はずいぶんと母親とのやり取りが楽になったように思う。
「〜してくれない?」という依頼心満載の「くれない族」にも「こまったなぁ、どうしよう?」は有効だと思う。
by yoko9021 | 2009-10-20 23:31 | 認知症
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