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4/14(火) 娘の鬱からの脱出は?

 ずっと娘がしんどい。泣き言ばかり言う。
隙あらば、べたっと寄ってくる。そして「しんどいねん。学校へ行かれへんかも」
「今までで一番の鬱や。何もする気がおこらへんし、怖い。お母さん、本も読めなくなってるし、テレビさえも見てられへんねん。集中力も理解力も無くなっていってるねん。」
しんどさを理解しろ、自分のしんどさはちょっとやそっとでは、ないと子どものように訴える。確かに不安なのだろう。
「しんどいのか~、つらいなぁ。しんどいのは鬱やから、しょうがないやん。」と言ってみる。

その日、他にも用事がたくさん有ったけど、しんどそうな顔で「話聞いて」と訴える娘を優先して長い時間、話を聞いた。
いつもいつも代り映えのしない話だ。うちの娘には成長する脳の回路がないのかもしれない。
「あんたがしんどい事は、わかる。鬱も治らへんしな。能力も落ちていってて不安やねんなあ」
結構じっくり話を聞いて、その堂々巡りに嫌気がさしてくる。
私はカウンセラーではない。カウンセラーは時間を切れる。母親は四六時中だ。もちろん夫に援護は頼めない。
ただ、聴くのがカウンセラーなら、母親は違うので色々言うのである。

「あんたの脳は、前頭葉の部分に楽観回路が無いみたいやなあ。明るい気分にはなられへんねん。
北海道の大学で地域の子どもの鬱を調べたら、二百人以上鬱状態の子がいてはったそうで、その子ら皆が発達障害だったって。つまり発達障害の子は、鬱状態になりやすいねん。小さい時から痛めつけられることが多いからなあ。ツライ話や。
 でも茂木健一郎さんの脳の本に書いてあったけど、楽観回路は作られるねん。自分次第で。
たとえば、イプラスでトレーナー(先生)が ”あーよかった。ありがとう”って言い続けると脳に良いって言うてはったやろ?
 それは茂木健一郎さんの本に書いてあった楽観回路を作る作業と一緒やで。前頭葉の楽観回路が働いたら楽しい気持ちが生まれる。その働きが側頭葉の扁桃体を活発化させる。そうしたら、”何とかなる”という自信も生まれてくるそうや。
 発達障害の子はその扁桃体のネットワークがうまくいってないって前に講演会で十一先生が言うてはったで。
つまり ”あーよかった。ありがとう”と言い続けて、ついでにイプラスで教えてもらったリラックスを体験する。それで楽観回路を作っていく。そして、自分を肯定していく。”こんなにしんどいのは無理の無い事や” とか自分で考えた認め方で認める。そうしたら、”あーよかった。ありがとう”をリアルに色づけできる。
 今までずーっと悲観主義で生きてきたから、この楽観回路は、すぐにはうまく行かないかもしれないけど、絶対いくって信じてやってみるしか鬱からの脱出はないんちゃう?」と話してみた。
具体的な当面の目標、”あーよかった。ありがとう”と自己肯定感を娘に勧めたわけだ。
すると、娘はだんだん明るくなって「イプラスもあるし、やってみれそう」と顔をあげて答えた。

 ところが、発達障害の鬱は、話を聞いたところでアドバイスを受けたところで何にも変わらない気がする。
たとえば、「発達障害の子に失敗させないで」というのは「失敗が忘れられないからだ」と佐々木先生の講演会で聞いた。でも、どうもそれだけではないらしい。失敗から学び取るスキルが無いのだ。失敗から学んで観察から規則性を見いだすスキルを伸ばさなければ、失敗して、反省して次に備えるという社会的人間的向上は無い。
カウンセリングは、大きな意味は無いのかもしれない。カウンセリングで内省する、気づき、そして変わるは多分無いと思う。
楽観回路を作って鬱を改善するしか無いように思う。

案の定、今日学校へ行き、打ちのめされて帰ってきた。
また、しんどくて不安なのだ。鬱の娘を見ていると「まだ、足らんの?まだ何をしてほしいの?」と言いたくなる。実家の母の紙パンツの心配もあるのに。
幸い、通院日だったので、お医者さんが私にアドバイスくださった。
「通学にかなりの不安を持っているようだから、しばらく一緒に行ってあげてください」
もちろん、行きます。
22才の娘を学校まで連れて行く。笑って乗り切ろう。
by yoko9021 | 2009-04-14 23:09 | アスペ・子育て
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